40年以上前のヘルニアが関係している?脊柱管狭窄症と診断された後も腰痛が続く理由

「脊柱管狭窄症だから仕方ない」と諦めていませんか?

 

「若い頃にヘルニアになったことがある」「数年前に脊柱管狭窄症と診断された」「ぎっくり腰を何度も繰り返している」。

このような悩みを抱えている方は少なくありません。

実際に当院へ来院された60代後半の男性も、高校時代に椎間板ヘルニアを経験し、その後数十年間にわたり腰痛と付き合ってこられました。数年前には脊柱管狭窄症と診断され、腰痛やぎっくり腰を繰り返す状態になっていました。

さらに以前は健康維持のために続けていた水泳もできなくなり、身体を動かす機会が減少。気が付けば姿勢は傾き、立っているだけでも腰に負担がかかる状態になっていたのです。

この記事では、この症例をもとに「なぜ脊柱管狭窄症と診断されても腰痛が改善しないのか」「なぜぎっくり腰を繰り返してしまうのか」を身体全体のバランスという視点から解説します。


脊柱管狭窄症と診断されても腰痛が改善しないのはなぜ?

脊柱管狭窄症とは、神経の通り道である脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される状態です。

一般的には、

  • 腰痛
  • お尻の痛み
  • 足のしびれ
  • 間欠性跛行(歩くとつらくなる)

などが代表的な症状として知られています。

しかし実際には、画像検査で狭窄症と診断されても症状がほとんどない方もいます。

逆に、軽度の狭窄症と診断されていても強い腰痛に悩む方もいます。

つまり、

画像所見=現在の症状の原因とは限らない

ということです。


40年以上前のヘルニア経験は関係しているのか?

今回の男性は高校時代にヘルニアを経験しています。

ヘルニアそのものが40年以上経った今も直接痛みを出しているとは考えにくいでしょう。

しかし問題はその後です。

長年にわたり、

  • 腰をかばう
  • 痛みを避ける動きをする
  • 左右どちらかに重心を偏らせる

という身体の使い方が習慣化していた可能性があります。

人間の身体は何十年も同じ癖を続けることで、徐々に全身のバランスが変化していきます。

その結果、

  • 骨盤の傾き
  • 股関節の硬さ
  • 背骨のねじれ
  • 歩行バランスの崩れ

などが積み重なり、腰への負担が増大してしまうことがあります。


ぎっくり腰を繰り返す人に共通する3つの特徴

①身体の重心が偏っている

ぎっくり腰を繰り返す方の多くに見られるのが重心の偏りです。

  • いつも同じ足に体重をかける
  • 片足重心で立つ
  • 座ると足を組む

こうした習慣が続くと腰椎への負担も偏ります。

②股関節が十分に動いていない

本来、歩行や立ち上がりでは股関節が大きな役割を担います。

しかし股関節が硬くなると、その負担を腰が代償するようになります。

結果として腰の筋肉が疲労しやすくなり、ぎっくり腰のリスクが高まります。

③背中や胸郭が硬くなっている

意外に見落とされるのが背中の硬さです。

身体をひねる、反る、伸ばすという動きが制限されると、腰だけで動こうとしてしまいます。

その結果、腰への集中負荷が生まれるのです。


水泳をやめたことで何が起きたのか?

この男性は以前まで定期的に泳いでいました。

水泳には、

  • 全身運動
  • 関節可動域の維持
  • 心肺機能向上
  • 姿勢保持筋の活性化

といったメリットがあります。

ところが腰への不安から運動量が減少すると、

  • 筋力低下
  • 柔軟性低下
  • バランス能力低下

が起こります。

すると身体を支える能力が低下し、さらに腰への負担が増えるという悪循環に陥ります。


当院が考える「本当の原因」

当院では腰だけを見て判断することはありません。

確認するのは、

  • 骨盤の傾き
  • 股関節の可動域
  • 足首の動き
  • 体重の乗り方
  • 歩行バランス
  • 姿勢の左右差

などです。

腰痛やぎっくり腰を繰り返している方の多くは、痛みのある場所だけでなく身体全体の連動性が失われています。

つまり、

腰痛は結果であり、原因は別の場所に存在していることが少なくない

という考え方です。


今日からできる3つの対策

1. 長時間同じ姿勢を避ける

30~60分に一度は立ち上がりましょう。

2. 股関節を意識して歩く

歩幅を少し広げて歩くことで股関節の動きを促します。

3. 身体全体を評価してもらう

腰だけでなく、

  • 股関節
  • 骨盤
  • 背中
  • 足首

まで含めて確認することが大切です。


よくある質問(Q&A)

Q. 脊柱管狭窄症は治りますか?

症状の程度によりますが、身体の使い方やバランスが改善することで日常生活が楽になる方は少なくありません。

Q. ヘルニア経験者は腰痛になりやすいですか?

ヘルニアそのものよりも、その後の身体の使い方や姿勢の癖が影響しているケースがあります。

Q. ぎっくり腰を繰り返すのは年齢のせいですか?

年齢だけでは説明できません。身体の柔軟性や重心バランスも大きく関係しています。


まとめ

40年以上前のヘルニア経験が直接の原因でなくても、その後の身体の使い方や姿勢の癖が積み重なることで腰痛やぎっくり腰を繰り返している可能性があります。

また、脊柱管狭窄症と診断されていても、現在の痛みのすべてが狭窄症だけで説明できるとは限りません。

もし、

  • 腰痛が改善しない
  • ぎっくり腰を繰り返している
  • 姿勢の傾きが気になる
  • 昔できていた運動ができなくなった

という方は、一度「腰だけではなく身体全体のバランス」という視点から見直してみてはいかがでしょうか。

原因を正しく見つけることが、改善への第一歩になるかもしれません。

神泉カイロプラクティック いわもと整体院